129 残暑に負けて夏バテをしている経営者さまにおススメのランチ

皆さんは「医食同源」という言葉をご存知でしょうか?大辞林によると「病気の治療も普段の食事も、ともに人間の生命を養い健康を維持するためのもので、その源は同じであるとする考え方。*1」とあります。当然のお話ですが、食事はそのくらい大切だという意味です。

 

また、これも当然のお話ですが、農林水産省が発表する「食事バランスガイド」によると、五大栄養素」や「三色食品群」のように、「食品」そのものに含まれている栄養素や、その働きごとに、食品群やグループなどで分類。これらを、日々の食事の中でまんべんなく食べる*2ことを推奨しています。

 

では経営者は「ここ一番」の場面で、どんなメニューのお食事をとれば良いのでしょうか?主観的な判断より、客観的な判断、感情的な判断より論理的な判断を必要とする経営者にとって、感情的な情報をコントロールし、精神を安定させる「セロトニン」は、大切な脳内の神経伝達物質のひとつです。しかもこのセロトニンの95%以上は、脳ではなく腸で生成されます。

 

腸は「第2の脳」と呼ばれているほど、精神的に与える影響の大きい臓器です。じつは腸のコンディションは自律神経との関わりが大きく、腸の調子が悪いと感情も不安定になり、逆に腸の状態が良ければ、自律神経のバランスが良くなり、精神的にも落ち着いた状態になります。

 

その第二の脳である腸で生成されるセロトニンが多く含まれる食品は、牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品、豆腐・納豆・醤油などの大豆食品、カツオ・マグロなどの魚類、アーモンド・ピーナッツ、バナナ、小麦胚芽、卵などです。しかし、それらを意識して摂取するより効率よくセロトニンの分泌を活性化する方法があると、ニュースメディアの「ロケットニュース24」が報じました。

 

記事によると、腸からセロトニン分泌指令を出すのに最適な食品は『カレー』であることも判明した。スパイスが多く含まれ、たんぱく質、脂質、炭水化物がバランスよく摂取できるカレーは、腸を温める効果がバツグンなので「カレー食ったし幸せだわ(笑)」「セロトニン分泌しよっと(笑)」という状態となり、腸がセロトニンをドバドバ出すよう脳に指令を送るのだ。*3 とあります。

 

さらに、腸は熱を持つと「セロトニンを出してくれ(笑)」と脳に伝達する仕組みが体内に備わっている。逆に腸が冷えた状態であると「幸せじゃねえ(笑)」となってセロトニンが分泌されなくなる。普段から温かい飲み物を飲む、身体を温める食事をすることは風邪予防など、体のコンディションを保つだけでなく精神バランスを保つためにも効果的であるのだ。*3と追記しています。

 

メジャーリーガーのイチロー選手がドキュメンタリー番組の中で、元TBSアナウンサーの弓子夫人の手作りカレーを毎朝食べ続けているところを放送されてから「カレーといえばイチロー」といわれていましたし、『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス)の著者である坪田信貴先生も、ドキュメンタリー番組の中で、CoCo壱番屋のカツカレーを毎日食べているところが放送されて話題になりました。

 

イチロー選手も坪田信貴先生も、おそらくセロトニンの生成を促そうと考えて毎日カレーを召し上がっていたとは考えにくいですが、メジャーリーガーも塾講師も相手からの影響が大きな仕事と考えれば、感情的な情報をコントロールし精神を安定させようとカラダが要求をし、毎日カレーを食べるという行動をとったのかも知れません。

 

またセロトニンだけではなく、カレーはたんぱく質・脂質・炭水化物がバランスよく摂取できる食事ですから、夏バテをしている経営者さまにおススメのお食事です。今後もしばらくは残暑が続くと思いますから、今日のランチはカレーにされてみてはいかがでしょうか?

 

*1 松村 明(2006)『大辞林第三版』三省堂
*2 農林水産省ホームページ『食事バランスガイド早わかり』
*3 ピコロス(2014)『幸せホルモン「セロトニン」は腸から出てることが判明! カレーを食べるとドバドバ出るらしい』ロケットニュース24 

 

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