075 2015年トレンドキーワード”マーケティングオートメーション(MA)”とは何か?

2015年も残すところ、あと一週間になりました。毎年この時期になると、テレビでも雑誌でも「2015年トレンドキーワード”・・・」といった、一年を総括するコンテンツが目につきます。

 

それは、娯楽の領域のお話だけではなく、マーケティングやマネージメントといったビジネスの領域でも同様です。そんなビジネスの領域で2015年の後半で注目を集めたトレンドキーワードのひとつに「マーケティング オートメーション(Marketing Automation,MA)」があります。

 

今日は、その「マーケティング オートメーション(MA)」の概念をおさらいしたいと思います。そもそもアメリカで「Marketing Automation」という言葉がいつ頃から使われるようになったのか?Googleトレンドで、「ニュースのヘッドライン」として調べてみると、2007年の7月頃からで、現在も使用頻度は上昇傾向にあるキーワードです。そして、日本で「マーケティング オートメーション」という言葉をいつ頃から使われるようになったのか?同じくGoogleトレンドで調べてみると、2014年の11月頃からで、アメリカ同様現在も使用頻度が上昇傾向にあるキーワードですから「旬なキーワード」と言って間違いなさそうです。

 

では、アメリカと日本でなぜ7年もの時差が生まれたのか?マーケティング コンサルタントのシンフォニーマーケティング株式会社 庭山 一郎 代表はインターネットコンテンツ「マーケティング オートメーション流行の背景、MQLとSQLを知っていますか?」のなかで、ブームから取り残された日本のマーケティングオートメーションの原因を以下の通り論じておられます。

 

過去10年間、世界的なマーケティング オートメーション(MA)ブームにあって、日本は取り残されていました。業界最大手のEloqua(エロクア)をはじめ、世界シェアトップ5のMAベンダーが製品の日本語ローカライズもせず、日本に現地法人も置かず、それどころか代理店すらなかったのです。*1

 

この記事からも、日本はまだまだマーケティングの領域において後進国であると感じます。では、このマーケティング オートメーション(MA)とは何なのか?について考えたいと思います。

 

マーケティング担当者が、見込み客の獲得、データ管理から有望な見込み客リストを営業部門に渡すまでの一連の活動である「マーケティング デマンドジェネレーション(Marketing Demand Generation)」は、CRM(Customer Relationship Management,顧客関係管理)などを使って日頃の営業活動のなかで創出されるSQL(Sales Qualified Lead)と、ビッグデータ(Big Data)などを使ったマーケティング活動によって創出されるMQL(Marketing Qualified Lead)の2つの案件から構成されています。ちなみに、マーケティング デマンドジェネレーション(Marketing Demand Generation)については、今後のブログで書かせていただきます。

 

このマーケティング デマンドジェネレーションを一貫して行う組織がデマンドセンターであり、デマンドセンターが使うツールがマーケティングオートメーション(MA)です。端的に言うと「顧客リストを整備し、興味関心を醸成し、営業可能なレベルにしてから営業プロセスへ引き渡す部分を出来る限り自動化(効率化)するのがマーケティング オートメーション(MA)である」といった感じです。

 

PPC、SEO、メルマガ、LP、SNS、ウェブサイト、キャンペーン、コンベンション・・・これら、リードナーチャリングを効果的につなげて行くことが、マーケティングオートメーション(MA)の目的でもあるわけです。しかも、マーケティング部門だけでなく、マーケティング リテラシーのレベルが低い営業部門が使えるシンプルな機能で、分かりやすいインターフェイスにすることもマーケティング オートメーション(MA)の目的です。

 

つまり、商品やサービス、マーケットやターゲット、目指すスケールによってマーケティング オートメーション(MA)は、変わります。来年2016年は、マーケティング オートメーション(MA)を提供するコンサルティング企業が増えそうです。

 

*1:庭山一郎『マーケティングオートメーション流行の背景、MQLとSQLを知っていますか?』(2014年10月15日)http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2014/10/15/18256

 

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