123 女性にモテる男性と、男性にモテる女性は、とあるホルモンのバランスによって決まります。

最近、親しい友人と少し長い時間タクシーに同乗する機会がありました。次第に話す内容が減り口数が少なくなって来たところで、友人が「女性にモテる男性と、男性にモテる女性は、とあるホルモンのバランスによって決まっているって知ってる?」と聞いてきました。

 

確かにどこかの論文で読んだ気はしますが、ホルモンの名前や論文の著者の名前などの固有名詞までは覚えていませんでした。そこで「で、とあるホルモンって何?」と質問してみたところ、帰って来た答えが「テストステロン」と「エストロゲン」でした。

 

先ず「テストステロン」とは、どんなホルモンなのか?テストステロン(testosterone)は、男性ホルモンの一種で、睾丸で95%、副腎で5%生成・分泌しているそうです。思春期以降の男性では睾丸からの分泌が顕著に増加し、30歳ごろから減少しはじめ、年1-2%の割合で減少し続けるそうです。

 

40代から60歳代にかけて男性の社会的責任とストレスが公私共々高まる時期で、その頃に突然テストステロンの分泌が急激に減ってしまうために、自律神経失調のような不定愁訴を生じてしまうことがあるそうです。

 

このテストステロンの分泌量は、脳からの命令でコントロールされていて、一日の中では夜明け前から午前中にかけてのテストステロンレベルが高く、夜間の健康的な睡眠が「男らしさ」の準備期間になるそうです。

 

さらに、適度な運動を維持することと、規則正しい生活リズム、ストレスを溜めない健康的な生活習慣が必要で、肥満はテストステロンの分泌を低下させるため、食事と「筋トレ」のような運動の両方が必要だそうです。

 

また、普段の生活習慣だけでなく、日光を浴びたり、恋愛をするとテストステロンの分泌量は増えるそうですし、魅力的だと感じる女性と会話することも効果があるそうです。そして食習慣では、肉類・ナッツ類・うなぎなどに効果があるとされています。

 

これらのことを要約すると、肉類、ナッツ類、うなぎなどを食べて、筋トレなどをしつつ、魅力的な女性と会話を楽しんだり、相手に対して恋愛感情を抱くといった日常を過ごしていると、女性にモテる男性になると言えるのかも知れません。

 

一方の「エストロゲン」とは、どんなホルモンなのか?エストロゲン(Estrogen)は、女性ホルモンとも呼ばれるホルモンで、その語源は、ギリシャ語の“estrus(発情)”と、接尾語の“-gen(生じる)”から成り立っており、エストロゲンの分泌がピークになると発情すると言われたことに由来しているそうです。

 

主に卵巣の顆粒膜細胞・外卵胞膜細胞・胎盤・副腎皮質・精巣間質細胞で作られ、20代で分泌がピークになり、30代から減少し始め、40〜50代で急速に減ってしまいます。しかも、生涯で僅かティースプーン1杯分しか分泌されない貴重なホルモンだそうです。

 

このエストロゲンは、コラーゲンの合成を進め、艶やハリのある肌を保つなど美肌作りにも欠かせない存在で、女性の乳房や太股、腰回り等に皮下脂肪を増やし、外見的にも女らしいボディラインや、ぷっくらとした唇を作り上げる作用もあります。

 

また精神面にも、優しく一途な性格を作りあげたり、気分を明るくさせて穏やかにする作用もあるそうです。しかし、エストロゲンが不足すると血管が固くなり血行が悪くなるだけでなく、悪玉コレステロールが増え流れの悪いドロドロの血液になるそうです。

 

では、エストロゲンの減少を防ぐには、どうすれば良いのか?それは、男性のテストステロンと同様に、恋愛をすることが効果的で、それが片思いだとしても、“ときめく”という行為が脳には重要であり、性行為も女性ホルモンを活性化してくれます。

 

とは言え日常生活に於いて”意識的に”恋愛をすること難しい事態ですから、その場合、ゴルフやウォーキングなどの軽い運動ではなく、ボクササイズやエアロビクス、ダンスなど全身を使った激しい有酸素運動を30分以上して、きちんと汗をかくことが効果的だとされています。

 

さらに、卵巣のある骨盤まわりをストレッチすることで、血流を良くして働きを助け、太ももの内側の「腎経」と呼ばれる生殖や老化に関わる経絡をほぐすことで、むくみや冷えを改善しエストロゲンの分泌を助けられます。

 

また、女性の美容を考えると22時〜12時の間に寝ることが望ましいと言われますが、寝る前にストレスを持ち込まず、夜にリセットさえできれば、6時間程度の睡眠でも大丈夫だそうです。そのため、日中のストレスを残さないために、就寝前1時間以内にスマホやPCは見ないことが望ましいそうです。

 

食習慣についてですが、ビタミンCと食物繊維以外の栄養素を全て含む「卵」が良く、さらに加熱すると卵黄に含まれるビオチンの吸収率が向上するそうです。また、ゴマや大豆製品は鉄分も豊富で血液増量にも効果的です。さらに、黒米・きくらげ・プルーン・ごま・黒豆・大豆・ザクロ・山芋などは、イソフラボンやリグナンを多く含んでおり生殖機能をアップしてくれます。

 

飲物について牛乳には、女性ホルモンエストロゲンが多く含まれており、 特に妊娠後期の牛から絞った牛乳には、妊娠していない牛の牛乳よりも、 エストロゲンが33倍も多く含まれ、同様にバターやチーズなどの乳製品にも、エストロゲンが多く含まれています。

 

山梨大学大学院 医学工学総合研究部 大山健司 教授らの研究によると、7名の男性、5名の女性、6名の思春期の子供が、 600ml(女性は500ml)の牛乳を摂取したところ、 血清エストロン(E1)、エストラジオール(E2)、エストリオール(E3)、 及びプレグナンジオール(プロゲステロンの代謝物)の尿中濃度が全ての大人と子供で増加したと報告されています。*2

 

生活習慣面では、アロマテラピーで嗅覚を刺激するのもエストロゲン増加に効果があるそうです。

 

これらのことを要約すると、加熱した卵・黒米・きくらげ・プルーン・ごま・黒豆・大豆・ザクロ・山芋などを食べ、牛乳を飲み、エアロビクス、ダンスなど全身を使った激しい有酸素運動を30分以上して、就寝前1時間以内にスマホやPCは見ないで6時間以上の睡眠を取り、アロマテラピーを行うことと、男性のテストステロン同様、恋愛をすることが効果的だと言えます。

 

女性にモテる男性と、男性にモテる女性になるために共通して言えることは恋愛をすることですが、現実的にそれが難しい立場の方は、アイドルや俳優さんなどに想いを寄せることでもテストステロンとエストロゲンの分泌量を増やすことができます。一度お試しになってはいかがでしょうか?

 

*1 大東製薬工業株式会社ホームページより参照
*2 大山健司(2004)論文『思春期の発現 Puberty: Growth and Development』

 
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