085 あなたが金持ちにならない本当の理由

このブログのタイトルは、何だかベストセラー自己啓発本のタイトルみたいですね。

 

さて突然ですが、以前お取引させていただいていたクライアント様から厳しい質問をされたことがあります。それは・・・

 

「あなたの言うことが正しければ、日本中の人があなたに仕事を依頼し、あなたは大金持ちになっているハズですが、そうなっていないのは何故ですか?」

 

・・・と言う質問でした。皆さんがコンサルタントであればどう回答しますか?この質問には2つの疑問が盛り込まれています。一つ目は「あなたの言うことが正しければ、日本中の人があなたに仕事を依頼するだろう」ということ。二つ目は「日本中の人があなたに仕事を依頼してきたら、あなたは大金持ちになっているだろう」と言うことです。

 

一つ目の疑問については、比較的簡単に回答できます。まず、自分の仕事の内容を日本中に告知するリソースを持っていないこと。さらに、そのリソースを手にいれる方法があったとしても、日本中の人を相手にするだけの体制がありません。ですから、日本中の人を相手にする必要がありません。

 

さらに、二つ目の疑問、日本中の人があなたに仕事を依頼してきたら、あなたは大金持ちになっているだろうと言うことについてですが、この質問者は「誰もが金持ちを目指している」と言うことを前提にしているのではないか?と感じます。確かに経営者であれば、売上や利益を制限なく求めることは可笑しなことではないでしょう。しかし、そのために時間、労力、感情、歴史・・・と犠牲にするものがあればどうでしょうか?

 

経営者やコンサルタントに限らず、皆さんも、犠牲にするものと得るもののバランスを常に考えながら生きているはずです。そして、そのバランスに疑問を感じた時、人生の舵を切るのではないでしょうか?

 

ところで、昨年末にDropbox社の方がオフィスに遊びに来て下さったことがありました。そのDropboxの創業者であるドリュー ヒューストン(Drew Houston)が、2013年7月7日にMIT(マサチューセッツ工科大学)の卒業式で行ったスピーチに、この疑問に対するヒントがあると思いましたので、少し長い文章ですがご紹介します・・・

 

Who wants to admit that they don’t? When I think about it, the happiest and most successful people I know don’t just love what they do, they’re obsessed with solving an important problem, something that matters to them. They remind me of a dog chasing a tennis ball: their eyes go a little crazy, the leash snaps and they go bounding off, plowing through whatever gets in the way. I have some other friends who also work hard and get paid well in their jobs, but they complain as if they were shackled to a desk.The problem is a lot of people don’t find their tennis ball right away. (Omitted)

 

The hardest-working people don’t work hard because they’re disciplined. They work hard because working on an exciting problem is fun. So after today, it’s not about pushing yourself; it’s about finding your tennis ball, the thing that pulls you. It might take a while, but until you find it, keep listening for that little voice.*1

 

私が知っている「幸せで成功している人」は、好きなことを仕事にしているだけではなく、自分の仕事に心を奪われています。その熱心ぶりは大変なものです。彼らは重要な問題解決の打開策を見つけることに心を奪われています。小さな頃、犬を飼っていました。犬とテニスボールで遊んだことはありますか?テニスボールを手に持って見せただけで、すごく興奮します。そして投げた瞬間、興奮して走り出し、ボールに向かって一直線、リードが持っていかれたりしますよね?これが幸せに成功している人々の姿です。皆さんもこんな気分になれるものを見つけて欲しい。いい給料をもらって、一生懸命仕事をしていても「デスクに縛り付けられているみたいだ」と文句を言っている友人もいます。問題は、多くの人が「テニスボール」を簡単に見つける事が出来ないという点です。(中略)

 

人が一生懸命働くというのは、彼らは人より優れているから、というわけではありません。問題解決するのが楽しくて仕方がないから、一生懸命働く人もいます。今日この日を境に、皆さんに覚えておいて欲しいことがあります。がむしゃらに一生懸命やることが重要ではありません。「テニスボール」を見つけることが重要なのです。わくわくすることを見つけてください。時間はかかるかもしれませんが、探し続け、心の声を聞いてください。

 

・・・どうですか?仕事をする全てのヒトが「お金」というテニスボールを求めて働いているわけではありません。もちろんボクのテニスボールは、お金ではありません。では、ボクのテニスボールは何か?それは、クライアントさんから”あなたと仕事ができてよかった”と言われることです。

 

皆さんには、テニスボールがありますか?もし、あなたが「金持ちになれない」と悩んでいるとしたら、あなたの潜在意識にあるテニスボールは、お金ではないのかも知れません。

 

*1:http://news.mit.edu/2013/commencement-address-houston-0607

 

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